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必死に生きるか、必死に死ぬか。生きる希望に心が「温かく」なる映画『ショーシャンクの空に』

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言わずと知れた名作の普遍的なテーマ

言わずと知れた名作「ショーシャンクの空に」。観たことがある方も多いでしょう。公開から25年経つ現在でも国内外問わず、数多の映画批評サイトや本・雑誌などにおいてその素晴らしさが紹介され続けています。なぜ本作がここまで『名作』と評価されるのでしょうか。それはこの作品に“希望”と“自由”という普遍的なテーマ性があるからだと思います。

なぜ「希望」は危険なの?

主人公・アンディは無実の罪で服役することになります。それも約20年もの気が遠くなるほどの年月。しかしアンディはどんなに苦しく辛い日々が続いても“希望”を忘れず、仲間たちにもその大切さについて語ります。そんなアンディを見てレッドは一言。

希望は危険だ。特に塀のなかでは。希望は人生を狂わせる――。

なぜ“希望”は危険なのでしょうか。長年服役し、人生の大半を刑務所内での生活に費やしているレッドは知っていたのです。塀という狭く、規則だらけの空間で希望を持つことの無意味さを。終身刑という判決を受け、過酷な生活環境で半強制的に生き続けねばならないという「冷酷な現実」のなかで希望を持つことの恐ろしさを。

年老いて腰が曲がる頃にならなければ、仮釈放は認められないことは周りの囚人を見ていれば明らか。自由を得られたところで、限られたわずかな時間で何ができるのか。だったら最初から希望など抱かず期待しない。期待をしたところで、いざ希望を失った時の喪失感がその分大きくなるだけ。夢や希望など、最初から何もなかったのだ……。 そう自分に言い聞かせ、このままでいい、刑務所生活で人生を終えるのも悪くないと思うようにしていたレッドにとって、アンディの言う『希望』は危険そのものでしかなかったのでしょう。これは何も映画内に限ったことではないと思います。私たちの周りにも様々な塀や規則が存在します。本当はこうしたいけど…こうなりたいけど…という思いを抑圧しながら、日々決まった場所や規則の中で過ごしている人も多いでしょう。そんな「本当に自分はこのままでいいのだろうか?」という悶々とした思いを持つ人にとって『希望=危険』というのは、実は身近なキーワードなのかもしれません。

必死に生きるか、必死に死ぬか。

「無実の罪で終身刑」という絶望に直面しながらも、決して諦めず“希望”を求めて“自由”になろうとしたアンディ。一方で“自由”を恐れ“希望”を嫌い、ただただ変わらないことを望んでいたレッド。同じ刑務所内で正反対の生き方、考え方をしていた2人が最後に行きつく先はどこなのでしょうか。本作を観ていない方は、ぜひ観て確かめてください。ネタバレを避けるためにあらすじ以外極力ストーリーには触れないようにしましたが、前述したように本作は希望と自由が普遍的なテーマとなっています。希望を持ち続けること、取り戻すことは簡単なことではありません。自由を得るためには辛く苦しいことも乗り越えなければなりません。本作も観ている最中、暗い気持ちになったり、悲しくなったりすることもあると思います。ですが、どうかそれを乗り越えて最後まで観てください。

必死に生きるか、必死に死ぬか――。

アンディとレッドは最後にどちらを選択するでしょうか。誰もが生きる勇気と希望をもらえる、珠玉の作品です。


ショーシャンクの空に(1994年)

監督:フランク・ダラボン

出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン ほか

あらすじ

1947年、若くして銀行副頭取を務めるアンドリュー・デュフレーン 「アンディ」(ティム・ロビンス)。妻とその愛人を射殺した罪に問われ、無実を訴えるも終身刑の判決が下り、劣悪なショーシャンク刑務所への入所が決まった。一方、ショーシャンク刑務所では、長年服役する『調達屋』ことエリス・ボイド・レディング「レッド」(モーガン・フリーマン)が、何度目かとなる仮釈放の審査を受けていた。更生したことを「神に誓って本当です」と愛想笑いを浮かべながらお決まりの台詞で訴えるものの、却下される。レッドが落胆しながら部屋を出ると、アンディを含む新しい受刑者達が護送されてきた。最初は刑務所の「しきたり」にも逆らい孤立していたアンディだったが、レッドは他の受刑者達とは違う何かを感じていた。ある日、アンディは『調達屋』のレッドに声をかけ「鉱物採集の趣味のため小さなロックハンマーが欲しい」と注文する。それをきっかけに2人は交友を重ね始める。一方、アンディは荒くれ者の受刑者・ボッグズとその一味に性的暴行を受け、抵抗のため常に生傷が絶えなかった。そんな生活が続いて2年経ったある時、アンディは屋根の修理作業中に監視役のハドレー主任刑務官が抱えていた遺産相続問題を解決することの報酬として、受刑者仲間たちへのビールを獲得する。この一件を機に、アンディは刑務所職員からも受刑者仲間からも、一目置かれる存在になっていく……。

(了)

前回の記事はこちら→ 中年オヤジと少年2人の絆に心が「温かく」なる映画『菊次郎の夏』

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著者名:yukigary
父母の影響で小さい頃から洋画を観まくる。爆発する作品は大体好き。俳優のゲイリー・オールドマンが3度の飯より好き。
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