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江戸に学ぶ 自然の「涼」を得るヒント その4

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温育マガジン2018夏号では、江戸東京博物館名誉館長の竹内誠先生監修のもと江戸に学ぶ「涼」ある暮らしをテーマに特集。本サイトでは、4回に分けて配信!今回は、最終回の「その4」になります。どうぞお楽しみください。

元気の秘訣は、旬の物をいただくこと

 冷蔵庫のない時代。夏場にのどを潤す飲み物といえば、「冷やっこい、冷やっこい」と声を上げながらやってくる水売りの水だったと竹内先生は言います。水売りは、名水と呼ばれる泉から汲み上げた水や井戸水を天秤棒で担ぎ、売り歩いていたそう。もちろん、炎天下であるため、冷たいとはいってもたかが知れていたことでしょう。また、生水を用心する江戸っ子は、温かい甘酒や一度沸騰させ、冷ましてからいただく 〝むぎ湯〟(下記参照)なども、夏によく飲んでいました。

 食卓には、その時期に出回る江戸野菜や季節の果物などが並びました。「江戸っ子が夏場によく口にしていたのがスイカです。冷え症の人にとって体を冷やす食べ物ですが、江戸時代では 〝暑気を冷ます〟物として取り入れられていました」と竹内先生。

 冷房や冷たい飲食物で暑さをしのぐのではなく、「食の力で〝涼〟をとる」というのが江戸ならではの暮らしの知恵。現代の暮らしにも、取り入れていきたいものです。

国立国会図書館所蔵

暮らしのヒント むぎ湯

むぎ湯とは、炒った大麦を煮出し、井戸水などで冷やした物で、今でいう麦茶のような物。むぎ湯にはビタミンB1が豊富なため、飲むと暑気あたりしないといわれ、夏によく飲まれていた。涼しくなる夜、川辺などで売られることが多く、浴衣を着た艶っぽい女性が接客し、人気を博す店もあった。

 

暮らしのヒント 旬の江戸野菜や果物

暑い時期は、香りや爽やかな風味から涼気をよぶ、しそやみょうが、しょうがなどの香味野菜が料理によく使われた。夏から秋にかけてが旬のしょうがは特に、古くから生薬として用いられていた他、食材としても重宝されていた。そのまま焼いてみそをつけて食べたり、すりおろしてみそと混ぜ合わせ、“ 生姜味噌”としてご飯のともにしたり、天麩羅にしたりと、使い方は様々。江戸っ子の好物だった寿司にもガリとしてしょうがは欠かせなかった。

暮らしの小ネタ 江戸っ子の定番屋台めしとは?

国立国会図書館所蔵

江戸の3大定番屋台といえば、蕎麦と天麩羅、寿司。しっかり食べるというよりは、小腹を満たす程度に食べるのが江戸っ子スタイル。寿司であれば、2、3貫ほど。人気のネタは、赤身のマグロだったそう。暑い時期は、酢でシメたり、しょうゆ漬けにしたりして、魚が腐るのを防いでいた。

 

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