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夏も冬も冷えすぎない暮らしに
身体のエクセルギーバランスを保ちましょう

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一般に言うエネルギーをほとんど使わないで暮らせる「エクセルギーハウス」を提唱する黒岩哲彦先生。冬でも冷えることのない素足で過ごせる家として注目を集めました。そのメカニズムに迫るとともに身体のエクセルギーバランスについてお伺いしました。

自然の力を使った有機農業の家 

そもそもエネルギーは、学校で習ったとおり、創ったり消滅させたりできないもの、と定義されています。しかし、私たちは実感として、消費されているように感じますが、その実感の正体は何なのでしょうか。例えば、温水器で水を温めても時間が過ぎると周囲と同じ温度の水になってしまいます。このように使えば消費されてしまうエネルギーのことを熱力学の世界では「エクセルギー」と呼んでいます。これは言い換えると、暖かさや冷たさをしめすエネルギーが散らかって行き、何かが失われてゆくわけです、エクセルギーは「放射や拡散などといわれる散らかってゆく能力」ともいえます。この「エクセルギーハウス」とは、暮らしの中にあるエネルギーの散らかってゆく能力部分を活用した家を具現化したものです。この建築理論は、東京都市大学の宿谷昌則先生が考案したもので、それを私たちが実践しています。

仮に発電所で使われる資源を10とした場合、家庭やオフィスで使用できるのは3割程度で、残りの7割は使われず、熱エネルギーとして周辺環境に拡散してしまっています。今の省エネは、使われない7割のエネルギーを見ずして3割のエネルギーを削減することを進めているといますが、それに対し、「その7割を活用しよう」というのがエクセルギーの技術の一例です。

エクセルギーハウスのメカニズム

エクセルギーハウスでは、身近な自然の営みを利用します。

家の床下には雨水を貯める放熱タンクを設置しています。冬は、屋根に設置された太陽熱温水器で25度以上にまでその雨水を温め、その暖かさが、床、壁、天井に放射され、家全体をじんわりと温めていきます。また夏は、通風を良くした屋根下の天井の上に、その雨水を、ほんのすこじづつ運び、自然の風で蒸発させます。すると、その蒸発によって天井面は25度くらいに冷えます。その冷たさが床、壁に放射され、家全体が、涼しくなるのです。これは人が汗をかき、それが蒸発すると涼しく感じるように雨と風の力を組み合わせた蒸発する力を使って壁面の温度を下げて涼しくします。つまり、現在、家庭で使われているエアコンのように空気を直接、暖めたり、冷やしたりするのではなく、床壁天井といった面の温度を上げ下げして、家全体の温度管理を行っているのです。そのため、冬は冷えを感じにくい上、夏の間も1階と2階の窓を開けっぱなしにし、通風をとれば暑さを感じにくい。まさに自然体のまま過ごせる家こそ、温育が実践できるのです。

さらに断熱材を使用することで断熱性能も高く冬には私たちの体からの放熱や家電製品から発散される熱も無駄にせず、暖房に活かすことができます。成人1人あたり約100W分、子ども1人あたり約75W分が放熱されています。パネルヒーターを見ると、500Wや1000Wと書かれていますが、4人家族であれば約250Wが常に放熱されていると考えると冬も快適に過ごせます。

これが「真冬に素足で過ごせる家」のメカニズムになります。

身体のエクセルギーバランス

一般的な住宅であれば、夏に部屋の温度を26度に冷やしたとしても、床・壁・天井の表面温度は30度程度あり、2階など最上階の天井温度は40度近くまで上昇します。そのため、なかなかエアコンが効かないと感じた経験があるのではないかと思います。しかし、窓を閉め切ってエアコンの設定温度を下げれば、自然ではあり得ない涼しさを得られます。ただし、足元が冷えたり、夜に身体がだるくなるなどの経験をお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この因果関係も宿谷昌則先生のエクセルギー解析によって明らかにされました。研究によると、夏に周辺面平均温度が室内より高いと人体のエクセルギー消費速度が大きくなり、周囲面平均温度が室温より低ければ小さくなるそうです。エアコンを26度に設定した部屋における人体のエクセルギー消費速度は2.4W、室温30度でも、床壁天井の面の温度を少し下げただけの部屋における人体のエクセルギー消費速度は2.0W。エクセルギー消費速度の大きさが不快の原因だったのです。

自然な暮らしを求めていながら不自然な生活を送っているように思えてなりません。ここ「雨デモ風デモ」(現・環境楽習館)では家庭排水をビオトープによって浄化する仕組みも取り入れています。見てのとおり、排水口の近くほど植生が大きく育ち、徐々に小さくなっています。これは植生が排水の栄養分を吸収し、水を浄化してくれている自然の連鎖を意味しています。もっと先まで行くと黒メダカが泳いでいるほどです。むしろ、植物が育たない水は、不自然なのかもしれません。

この自然の連鎖は、お隣同士互いに求め合う価値が生まれています。こうした遠くではない、近くのエクセルギーを活用した住まいづくりを行っていきたいと思っています。

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text by 温育チャレンジ編集室
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